関東大震災が発生したのは昼頃のため、伊勢佐木町にも昼食を食べに訪れていた客が多くいたという。調理に使っていた火が地震で燃え広がり、伊勢佐木町各所でも火柱が立った。火に追われた人々は吉田橋を渡って関内に逃げようとしが、橋にたどり着いた頃には対岸の馬車道方面からも火が迫ってきていた。川岸を逃げようにも護岸が崩れていて、避難者たちはいよいよ行き場をなくし、橋の下を流れる派大岡川(現在は埋め立てられて首都高速になってる)に泊まっていた船に乗り込んで海に逃げようとするも、定員オーバーで転覆してしまい避難できず、そうこうしているうちに火災旋風が橋を襲った。火が消えたあと、橋上には無数の白骨が散乱し、派大岡川には数百人の犠牲者が浮いていたという。伊勢佐木町3丁目付近のシネマ街では、喜楽座や又楽館、朝日座などの主だった映画館は軒並み倒壊。特に朝日座では、観客十数名が圧死したとの記録が残っている。
・地域
横浜市中区伊勢佐木町周辺
・最寄り駅
JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーライン 関内駅
横浜市営地下鉄 伊勢佐木長者町駅、阪東橋駅