江戸五街道一つである東海道。その起点である日本橋から数えて3番目の宿場町が現在の横浜市神奈川区に設置されていた「神奈川宿」である。 関ヶ原の戦いの翌年慶長6年(1601)に整備されて以降、江戸近郊の宿場兼港町として大いに賑わい、幕末には総軒数1341軒、旅籠53軒と、城下町である小田原宿と同程度の大規模な宿場町へと発展を遂げた。横浜開港直後には、宿場沿いに海外各国の領事館が置かれて外交の中心地に。明治維新以降は都市の中心地が関内へと移っていったが、新橋~横浜(桜木町)間に開業した鉄道の途中駅として神奈川駅が開業したこともあり、旧神奈川宿周辺も旧市街として栄え続けた。
昭和期に入ると、近隣に3代目横浜駅が開業し、それに伴って鉄道省(現 JR)の神奈川駅は廃止された。以降は街の中心部が徐々に横浜駅へと移り、商業地としての旧神奈川宿は衰退。宅地化が進んでいった。しかし、昭和2年(1927)に横浜市において区制が施行されると、旧神奈川宿周辺地域はその名称をとって「神奈川区」と命名され、以降現在に至るまで中区、西区に続く第三の都市として発展を遂げている。
・地域
横浜市神奈川区神奈川周辺
・最寄り駅
JR線 東神奈川駅
京急線 神奈川駅 など
神奈川⑴