関内地区の馬車道を南側へ進んでいくと「吉田橋」に行き着く。今は高速道路の切通しに架かる橋だが、昭和46年(1971)まではここに「派大岡川」という運河が流れており、ここより海側の地域を「関内(かんない)」、陸側の地域を「関外(かんがい)」と呼んでいた。
また、この関外地区は、江戸中期に埋め立てられた「吉田新田」の旧地でもある。吉田新田は、江戸在住の材木商吉田勘兵衛が明暦2年(1656)から寛文7年(1667)に海を埋め立てて造られた耕作地である。その範囲は、今の中区伊勢佐木町や南区吉野町などを含む、北側の大岡川、南側の中村川、派大岡川に囲まれた釣鐘状の地域にあたる。吉田新田が埋め立てられるまではこの地域は海の底。蒔田公園付近までが大きな入り江となっていた。
・地域
横浜市中区・南区 ブルーライン沿線地域
・最寄り駅
横浜市営地下鉄ブルーライン
関内駅、伊勢佐木長者町駅、阪東橋駅、吉野町駅