V1044 横濱今昔写真蔵
本町1丁目2番(現日本大通り1番)。明治4年(1871)、前島密の建議がきっかけとなり、日本における郵便事業がスタートした。このとき東京~大阪間の各地に62ヶ所に設けられた「郵便役所」の一つとして開業したのが「横浜郵便局」である。はじめ弁天通3丁目に郵便役所(初代)が置かれ、明治7年(1874)になって日本大通りに洋風2階建ての新局舎(2代目)を建設して移転。これを明治22年(1889)に建て替えた3代目の局舎が古写真の建物である。レンガ造2階建て。設計は佐立七次郎。大正12年(1923)に発生した関東大震災で被災した後は、日本大通りを挟んで向かい側に移転。今も「横浜港郵便局」として存続しており、局舎は5代目となっている。
なお、この郵便局は、明治8年(1875)にそれまで各国領事館でしか受け付けていなかった国際郵便を初めて受け付けた郵便局として知られており、現在の局舎には「外国郵便創業の局」と記されたパネルが設置されている。
被写体:横浜郵便局(3代) 横浜市役所(初)
参考文献:横濱社会辞彙、レトロ郵便局
ワンポイント:パネル設置場所が跡地ではない。その向かい側。
現在の「横浜港郵便局」
外国郵便創業の局