V1138 横濱今昔写真蔵
現在の県庁前交差点から港郵便局前交差点を望む。左側手前に初代横浜市役所、その奥に横浜郵便局、中央電話局が並ぶ。右手前は生糸検査所2号館、奥に1号館が建っている。
初代横浜市役所にアメリカの星条旗が飾られていて、通りの奥にはゲートが設けられているのが確認できる。明治38年(1905)7月25日、アメリカの特使として陸軍長官ウィリアム・タフトが来日。継続中であった日露戦争の和睦交渉、また戦後の利権関係について確認するため、第11代内閣総理大臣桂太郎と会談を行った。折衝の末、アメリカは日露戦後の朝鮮における日本の利権を認め、日本はフィリピンにおけるアメリカの利権を認める内容を盛り込んだ「桂・タフト協定」が締結された。この古写真は、その協定交渉のために横浜港に上陸したタフトの歓迎式の様子を写したものである。この後、タフトは本町通りを通って初代横浜駅(桜木町駅)に移動し、鉄道で東京に向かった。
被写体:横浜郵便局、生糸検査所(初)、中央電話局、横浜市役所(初)
参考文献:世界史の窓、Yokohama postcard club
ワンポイント:世界史の教科書でお馴染みの事象も横浜が舞台。